ひとり暮らしの夜、不安と寂しさを乗り越えて

私がひとり暮らしを始めたのは、20代の頃。
新しい生活、新しい環境、そして新しい自分を求めて。

初めてのひとり暮らしの夜は、自由でわくわくするものでしたが、夜の静寂や突然の災害ニュースには、胸が締め付けられることもしばしば。
実家で暮らしていたときも、もちろん静寂やニュースには感じるものがあった。だけど、ひとりという状況が、その感じる不安をより鮮明に、より深くさせるのだと気づかされました。

10年以上のひとり暮らしを経て、その不安や寂しさは変わってきました。
初めの頃の「新しい生活にどう馴染むか」という不安から、「この先の生活にどう向き合っていくか」という問いへと変わってきたのです。

夜の部屋の静寂は、今では私の内省や明日への心の準備としての良い時間となっています。
でも災害のニュースを見るたび、10年以上もの間ひとり暮らしをしていてもその不安は変わらない。何かあったとき、この都市の中で私はどう対応すればいいのだろう。
誰かに助けを求めることができるのだろうか。

そんな中、私が取り組んできたのは、災害への備え。

非常用品を整え、避難経路を確認することで、少しの安心感を得ることができました。

近所の人々とのコミュニケーションはあまりない時代だ、都会はそんなもんだと言われるが、いざというとき顔見知りだけでも大きな違いがある。
会釈し、挨拶し、小さな関係構築だ。
10年以上暮らしていれば、それなりにひとことふたことエレベーターで会話し、顔見知りも増えた。

会社の人たちとも仲良くなってゆき、人間関係の交流が増えていくことによって、この都市の中でも私はひとりではないと感じるようになった。

そして、一人の時間を大切にできるようにもなった。
今日のできごとを自分で褒め、明日の予定を思い巡らす。
ノートに何でも書く習慣ももう何年も続けているが、このような時間が、自分自身と向き合い新しい自分の考えか気持ちを発見する大切な時間となっているのだ。

夜の寂しさを紛らわすために、音楽や読書、新しい趣味を見つけることで一時は心の隙間を埋めることができたが、年齢を重ねるごとに寂しさをごまかすのではなく共存していくようになった。

自分について書いてみるのもいい、こんなふうにブログを書くのもとてもいい。

ひとり暮らしの不安や寂しさは、経験の長さに関わらず、私たちの心に存在するもの。

しかし、それを乗り越えることで得られる自分自身の成長や新しい発見は、計り知れないものがある。

私たちが日々の生活の中で直面する不安や問題を、成長の糧として受け入れることが、より豊かな人生を築く鍵となるのかもしれません。

編集者の一言

ひとり暮らしの不安って、経験の長さや年齢に関わらず、みんな一緒なんだな。
私もせめて非常用のバッグを用意しようかな。

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